少し落ち着いたところで、ライセンス当日のレポートを。。
当日、午前中にシャンプーが行われ、午後から試験になる。
自分が当たった子は、いつも毛もつれが激しいので時間がかかることが予想される。
いつもより30分早く家を出る。
電車の中で前回シャンプーした時の姿の写真を確認しながら、カットすべきラインを、もう一度なぞってみる。
他の人達も電車のなかで、シザーのように手が動いていたりしてたらしい。
学校に着くと思った以上に沢山生徒がもう来ていた。
もしかしたら試験ギリギリまで、シャンプーが終わらなくて、お昼ごはん食べられないかもと思っていたのだが、早く来ただけあってお昼を食べる余裕がある。
先生にドライイングの状態をチェックしてもらい、どのように形を作るか最後のアドバイスをもらう。
担任の先生が気合いを入れてくれるというので、背中を叩く…のかと思ったら頭をパカーン!と叩かれる。
めっちゃ痛いじゃないですか!!
一応病み上がりなんですケド。。
お手伝いの新入生もクスクス笑ってるし恥ずかしい(涙)
いつものように教室の隅でご飯を食べながら、昨日緊張のあまり夜中2時に起きて着替えようとしてしまった話を友達にすると、ビックリしていた。
彼女はまったく緊張してなかったようだ。
彼女いわく、どうせ落ちるんだから、試験終わった後いかに早く帰れるか考えてます。
って、すごい開き直りだ。。
自分は緊張が高まってきて、ごはんが喉を通らなくなってきた。
試験時間は予定より10分遅く始まった。
試験官の先生が挨拶した後、順番に犬の状態をチェックしてもらう。
C級の試験の時は確か名前と番号を言っていたので、言おうとしていると、試験官の先生、「おはよう、あら、ことりちゃんじゃないの?」と、私が動揺して口をモゴモゴさせている間に行ってしまった。
名前と番号は試験の後だっけ?頭がすでにパニックだ。
動揺が伝わったのか、モデル犬のユキちゃんもいつも以上にクリッパーを嫌がる。
いつもなら後ろの足は保定なしでできるはずなのに、嫌がってやらせてくれない。
結局後ろも先生の助けを借りることに。
この間、クリッパーを片手に変な恰好でユキちゃんを追いかけまわしていた姿を試験官の先生にしっかり見られていた気が…(-_-;
なんとかカットに入る。
急ぎすぎて雑な気もするが、意外とクリッパーの時間は早かった。
自分なりに時間配分を決めた通り、前に進むことは出来た。
が、なんかいつもよりハサミがぎこちない。
なんだか遠い場所に自分がいて遠隔操作で、ハサミを動かしているみたいなもどかしさを感じる。
インフルエンザにかかる一週間前はけっこう快調になってきていたのに…でも動かすしかない。
頑張れ自分!!
それでもひととおりハサミを入れて耳すそまで切る。
終了の声がかかると同時に場内にはぁ〜と吐息がもれる。
終わった。。
一年間この日をめざしてやってきた。
終わったのか…。
試験官の先生が前の生徒のモデル犬を見ている。
耳をめくって確かめているのを見て急に不安になる。
耳の手前ちゃんと処理したっけ?!
自分の番になり、先生、耳の下見ないで!と思うがやはり見られる。
一応切ってあるが、改めて見ると、なんか汚いかも!
チェックが全員終わり、続けて、終わってなかった爪切りや、揃いきれなかった毛を揃える。
自分はなんとかひととおり出来たかなと思ったが、担任の先生は開口一番「頭重いよ!」
ほら、こんなに切れるじゃないと、ザクザク切っていくのを見て貧血起こしそうになった。
朝自分が描いた絵も確かに頭の毛は沢山切れそうだった。
だから頭部をカットする時間は長くとったはずなのに、なんで切れなかったんだろう。
さらにタックアップの内側の処理に時間かけすぎと怒られる。
20分もやってたよと言われる。
確かにそこはいつも言われる箇所なので慎重にやっていたのだが、そんなにやってましたっけ?
時間もないのに変なとこばっかやって、肝心な所を切ってないんだから!とキレ気味な先生。
すっかり不安になった私は「私落ちるんでしょうか?」と聞いてしまう。
先生、「知らないわよ!!」とさらにキレ気味で大ショックである。
前足の下も汚いし、毛はそろってないし、と先生の小言は続く…
家に帰ってもしばらく固まっていた。
気がつくと、ことりが顔をペロペロしていた。
生きているか心配になったらしい(^_^;)
試験がおわってクタクタに疲れているはずが夜はなかなか寝つけない。
試験が終わった瞬間ダーっと涙が出てきた人もいた。でも自分は悔しいのに涙も出ず、切れなかった頭部ばかり思い出していた。
翌日、どうにか学校に行き、うつろになりながらも、モデル犬の仕上げをやっていると、いつもシャンプー台の所にいる先生が、「ユキちゃんの飼い主さん、喜んでたよ。可愛くなったね〜って。」
頭は先生が最後に仕上げたから、可愛くなったに違いないけど、そっか喜んでたんだ。
そう思ったらやっと涙腺がゆるんできた。
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